屈折率(RI=Refractive Index)は宝石鑑別において大変需要な要素である。空気中の光は物質に当たると曲がるが、その比率が物質によって異なる。研磨された宝石を屈折計(写真の機械)で測ると、石によって特徴的な数値を示すため、同じ赤い石でもルビーなのかスピネルなのかという判別が可能。
屈折率が大きければ、白色光を当てたときに石の分散(白色光が虹色に分かれること)が大きくなり、内部での全反射が起こりやすいので石を適切なプロポーションにカットした時に美しい輝きを放つ。また、屈折率が大きければ、光の表面反射率も高くなる。
屈折計で正確に数値を測るには石にファセットされた面が必要だが、カボションの場合は大体の測定値を測ることが可能。当サイトは一般的なRI値を掲載しているが、その範囲を若干下回る、または越える石もある。似たような数値の別の石もあるので、鑑別には複数の手法を用いる必要がある。
主な宝石の屈折率/RI of the major gemstones | |
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オパール/Opal | 1.40-1.45 |
石英/Quartz | 1.54-1.56 |
トルマリン/Tourmaline | 1.62-1.65 |
ペリドット/Peridot | 1.65-1.69 |
ルビー・サファイア/Ruby・Sapphire | 1.76-1.78 |
ダイヤモンド/Diamond | 2.42 ※写真の屈折計では測定不可 |
参考:水/cf: water | 1.33 |